クリアでシャープな見え味を体験
SFLシリーズに30mm口径が登場、重さはわずか460g!
ツァイスのSFLシリーズに30mm口径クラスが登場。今回、使用感を試してもらったのは、「コロナ禍になってから双眼鏡を購入し、バードウォッチングが趣味と言えるようになりました!」という当会会員の岩野 彩さん。普段からリュックに双眼鏡を入れて持ち歩き、識別に迷ったり、細部まで観察したいと思ったりした時に使うことが多いそうです。都立東京港野鳥公園で、嶋村早樹レンジャーといっしょにさまざまな状況で使ってもらいました。
SFシリーズと、ほぼ同等の明るさを実現
「視界が広くて、明るい!」
まず岩野さんが気づいたのは、視界が明るいということ。30mm口径クラス相当でありながら光を多く取り込み、「 ZEISS T* 」というレンズコーティングシステムでレンズに入ってくる光を整えるため、コントラストが高い見え味で、薄暗い時間帯や場所にも強いのが特徴。
背景が白かったり、逆光だったりすると観察対象が見えにくいことが多いですが、薄曇りだったこの日、高い枝にとまっているツグミの羽のオレンジ色や斑点まで、くっきりと観察できました。細部まで見えることは、観察がより楽しくなるだけでなく、識別しやすくもなります。色味については、発色が良い見え味であるSFシリーズに対して、このSFLは実際に肉眼で見たままの、ナチュラルな色彩を再現します。
「明るくて、細かい模様まで見えやすい!」と、これまで使っていた双眼鏡とはちがう見え味に岩野さんは、おどろきつつも感心していました。
SFL 8×30
SFL 10×30
操作しやすい!ピントが合わせやすい
「私、鳥を見つけるのが早くなった?」
小型サイズの双眼鏡は人差し指でピントを合わせるデザインが多いのですが、SFLは、最上機種であるSFシリーズと同じ機能を採用。鏡体が細く、手の小さな女性でもしっかりとホールドできます。両手で包み込んだ時にしぜんと中指がフォーカスリングに当たり、中指で操作するように設計されています。また、一番近いところから遠いところまで、フォーカスダイヤル1.4回転ですばやくピントが合わせられます。
「操作性が高く、すばやくピントが合わせられたので、自分がまるでベテランのバードウォッチャーになったかのようでした」と、岩野さん。
今回、もっとも体感できたのは、460gという重量。半日のバードウォッチングを終えても、首も肩も疲れていなかったことに気づき、軽量であることの快適さを実感していたのが印象的でした。
双眼鏡 初心者 Q とベテラン A
Q ポケットタイプではなく30口径以上の双眼鏡を使う良さは何でしょうか?
A 対物レンズの口径が大きくなると、たくさん光が入ってきて明るく見えますし、見える範囲が広くなります。口径が大きくなるほど、双眼鏡自体は大きくなってしまいますが、美しい野鳥の姿は、美しい姿のまま観察できたほうがいいですよね。
Q 価格が高い双眼鏡を買ってもむだにならないでしょうか?
A 価格は、使われているレンズの性能によって変わります。良いレンズを使っているほど高額になりますが、うす暗い環境でも明るく見えたり、シャープに見えたりします。きれいに見える双眼鏡を使った方が、よりバードウォッチングを楽しめますよ。