第27回(2007年7月号) 「子育て中のツバメをカラスから守るにはどうしたらよいですか?」
カラスはツバメ以上に人を恐れるので、巣の近くに人がいると、結果としてそれだけでツバメを防衛することになります。また、藤本和典氏(*)によれば、細いひも(1m20cmくらい)に重りを付けたものを、80cm間隔にノレン状につるして巣を囲ってやるとよいそうです(ツバメは翼を広げると32cmほどですが、ハシブトガラスでは105cmほどになります)。ただし、巣の周りに変化があると、ツバメも警戒し子育てを放棄することもありえるので注意しましょう(繁殖初期に危険と判断すると放棄して、別の場所でやり直す親鳥が少なくない)。
小鳥たちは2〜3週間でヒナを巣立たせますが、それにはたくさんの虫が必要です。ツバメの場合は巣造りに湿った土も必要ですから、人が虫や近所のどろんこを許容できないようでは、カラスばかりを悪者にできないと思います。しかし、目の前でか弱いひなが襲われるのを、見過ごせない気持ちも理解して差し上げなくてはなりません。特に感情的になっている方には、「短期集中で毎年繰り返される子育ては、繁殖成功率の低さに対応していること」「生態系での雑食性の鳥や捕食者の役割」などを説明しても逆効果になることが多いものです。 *参考:藤本和典「アウトドアのすべてがわかるOutdoor A to Z/身近で出会う週末自然観察入門」山と溪谷社 1999